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資生堂「25歳を過ぎたらカワイイという武器はもはや手の中にはない」←まじ?

 目次

気付いたら資生堂のCMがtwitterで炎上気味だった

資生堂にはインテグレートという20代女性向けのラインがある。

 資生堂インテグレート公式サイト。大人のかわいらしさを武器にするメーキャップブランド。今よりもっと大人になりたいと願うすべての女性をエンパワーして、一人ひとりの武器となるような”大人のかわいらしさ”を引き出します。

INTEGRATE|資生堂

 ドラッグストアで手に入る他の化粧品ブランドと同じく、価格帯はまあまあ安め。とりあえず一回買ってみて、まあ合わなかったら買い替えてもいい、ドラックストアコスメの代表格のひとつだ。たとえばアイシャドウだったら1500円前後くらい。2000円いくことはまずない。パッケージも「女性らしさ」(?)を意識した感じでね、なんて言うんだろう、なんかOLとかOLに片足突っ込んでる感じのコンサバファッションの女子大生のポーチに入ってそうな感じというか、non-noとかCam-canっぽい。

 


資生堂「インテグレート」 セクハラCM映像 25歳は女じゃない?

さて、問題のCMはこちら。25歳になったという設定の小松奈菜をお誕生日おめでとう~と祝う夏帆と森 星。当の小松奈菜は25歳になったことはあんまりめでたいと思ってないのか、浮かない顔である。

そんなコマツナに対し、夏帆が言うことには...

「今日からあんたは女の子じゃない」←まあわかる

「もうチヤホヤされないし、褒めてもくれない」←チヤホヤされることがあなたの価値の本質ではない

「下にはキラッキラした後輩」←企業の採用活動とはそういうものでは

「週末ごとにアップされる結婚式の写真 白いタキシードウケる(←元カレ)」←わかるけど美容とは関係ない

「このままじゃわたしやばい なんで? いつからこうなった?」←論理の飛躍

「カワイイという武器はもはやこの手には...ない」←は?

 

いろいろ突っ込みどころはあるけど、25歳の誕生日に「もうあんたは女の子じゃない」「めでたくない」っていう女友達は切っていい。

 

もう2016年なんだから「女の価値は若さのみ」みたいなの、やめない?

なんで炎上したのか考えてたけど、あの25って大きく書かれた白いバースデーケーキのろうそくの火が、吹き消す前にひとりでに消える。あの瞬間が「クリスマスケーキ理論」を思い起こさせるのに十分だったからだ。

女はクリスマスケーキだから25歳を過ぎたら「賞味期限」が過ぎて、「買い手」がいないから覚悟しな、みたいな概念はもう死んだんだと思ってた。この話が流行ってた(らしい)90年代にはわたしはまだ「女」じゃなくて子どもだったし「いまはもう死語になってるけど昔はこんな話があってね...」みたいな感じで過去に流行った言葉を批判的に捉える文脈で聞くことが多かった。冷静に考えて、客の誕生日でも25歳過ぎたらめでたくない、でも弊社の化粧品を使えばもう20代前半じゃない見た目も、結婚しなきゃいけない焦りも、「ちやほやされない」焦りにもすべて対応できるからヨロシクねってCMはちょっと、ね。それって結局脅しで購買欲を煽ってるんだよなあ。資生堂ともあろう大企業が、化粧品業界のパイオニアであるはずの彼らが、長らくカッコイイCMで女性たちをエンパワメントしてきたであろう存在が、こんなちっぽけなCMで若い女性の不安を煽ってるのは本当に悲しい。小松奈菜も夏帆も森 星もすごくきれいに映ってるけど、ただそれだけで、別に響かなかった。

 

小松奈菜主演ならどういうCMが観たかったか考えてみた

「あのCM、サイアクだよね!」と言いたいだけの記事にするのは気が引けるし、そもそも私は資生堂アンチ!シャネル本気愛卍卍みたいなタイプではない。200円のまゆ墨、使いやすいうえにコスパ良くて好きだよ。しかも小松奈菜は、映画「渇き。」でブレイクした怪奇的な役柄が得意な和風美人である。

というわけで、どういうのが観たいか考えてみた。

 

 

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Episode 1

オフィスでサンドウィッチを片手に、メガネ装着でパソコンのモニタとにらめっこしていた小松奈菜。最近頑張ってるね、と上司に声をかけられる。「あ、ありがとうございます」とコマツナ。ところが上司は「頑張ってるのが顔に出るうちは、プロじゃない」と言葉を続ける。なんだこの管理職は。メイクが崩れるのも気にしないくらい仕事を頑張る部下のどこがいい女じゃないっちゅうねん。流行りのクリエイターっぽい丸メガネ、あんたあんまり似合っとらんで。悔しさから怒りに燃える小松奈菜は、強そうな女優代表(いま勝手に選出した)、栗山千秋と桃井かおりを召喚! 栗山千秋はキル・ビルGOGO夕張よろしく、GOGOボール(長い鎖の先に棘が付いた円盤がつながっている金属製の武器だ。ヌンチャクが長くなったものを想像してほしい)を振り回しながら上司に迫る。「頑張ってたら顔に出してなにが悪いんじゃ!ニホンでは汗水流して働くのは美談じゃなかったのかよ!」上司はひるむ。GOGOボールでメガネは吹っ飛ぶ。上司ややダメージ。ここで桃井かおりのターン。「おぜぜ稼ぐときにな、まつ毛や口紅で武装するのは自分のため。お前らがオフィスで見て楽しむためじゃねえんだよ!」桃井かおりの投げた灰皿が上司に当たり、一時昏睡状態。勇気づけられたコマツナは大詰めになっていたプロジェクトを上司の机に提出する。私の美しさは、私のためにある

#いい女なろう インテグレート

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超みたいわ。

 

元ネタになった、小松奈菜が上司に詰められてるCMはこちら。 


【小松菜奈】資生堂「インテグレート」CM 「生き方が、これからの顔になる」

 化粧も服装も髪型も、自信を持って自分のために選択している女性がいちばんセクシー

まあ上のは半分冗談で書いた極端な例だけど、「誰かに不快な思いをさせないための」「いつまでもちやほやされ続けるための」化粧なんていらない、と本気で思う。年齢を重ねるほど女性は価値がなくなっていく、というのはエイジズムの一種だし、「仕事を頑張っていてもメガネ姿じゃ評価できない」というのはダブルスタンダードもいいところだ。資生堂にも25歳以上の女性社員は山ほどいるだろうし、25歳以上の顧客も山ほどいるだろう。わたしたちは、自分がきもちよくなるための、内側にある自信を表現するための、この顔だったら一日は頑張れそうかなというパワーを得るための、そんな化粧がしたいよ。たかが化粧、されど化粧さ。25歳になっても、35歳になっても、60歳になっても、明るくいこうぜ。